FabCafe Nagoya レポート

FabCafe Nagoyaオープニングイベントを開催

9月18日(金)グランドオープンを迎えたFabCafe Nagoya、それに先立ち9月14日(月)オープニングイベントを開催しました。

まずはFabCafe Founderで、FabCafeを運営する株式会社ロフトワークの代表取締役である諏訪光洋氏が登壇。これまでFabCafeを起点とした「スマートシューズ『オルフェ』開発」、大阪八尾市の「YAOYAプロジェクト」などを紹介。FabCafe Nagoyaは、OKBという地方銀行との連携が特徴的で、企業の困りごとに寄り添う力や金融サービス、東海エリアの広く深いネットワークというOKBのリソースと、デザイン・クリエイティブが生むイノベーション力やグローバルネットワークというFabCafeのリソースの掛け合わせは大きな可能性を秘めていると期待を語りました。

続いて、株式会社ロフトワーク代表取締役の林千晶氏と、株式会社FabCafe Nagoya代表取締役矢橋友宏氏、OKB大垣共立銀行常務取締役土屋諭氏によるビジョントーク。名古屋の地における製造業とクリエイティブとの掛け合せで新しい“何か”が生まれる可能性、銀行とロフトワークの協働で資金支援に留まらない新たなビジネス支援展開の可能性について、熱いトークを交わしました。林氏は、科学的な差別化には限界があり、エンジニアリングはデザインをセットで考えるべきであるという「デザイン経営」の必要性を語り、FabCafe Nagoyaが、世界に向け新たな価値を生む拠点となることへの期待を述べ、トークを締めくくりました。

最後に情報科学芸術大学院大学(IAMAS)小林茂教授と、株式会社飛騨の森でクマは踊る(ヒダクマ)代表取締役岩岡孝太郎氏が、地域での活動で生まれた変化をインスピレーショントークとして紹介。小林氏は、きわめて認知が低かったIAMASという大学が、積極的な発信を継続することで、地域コミュニティや地方自治体と繋がり、大学が地域プラットフォームのような存在になってきたと語ります。大学と地域との縁ができることで、卒業後も大垣に留まり事業を始める学生も増えているそうです。岩岡氏はFabCafe Hidaに3週間学生が滞在して「木工×IoT」「木工×AI」をテーマにプロトタイプを開発したプログラムを紹介し、地域に共感することが良いアイデアにつながること、取組内容を地域に伝えることが重要であることの気付きが体感として得られたと語りました。

また、FabCafeがオープンなカフェであることが面白く、ここを訪れると思いがけない発見があり、人と人が繋っていく場所になるはずだとの見解が両名から示されました。

FabCafe Nagoyaは、単にモノづくりができるカフェではなく、ここを訪れる多様な方が新しい価値創造に向けて絡み合う、オープンイノベーションのプラットフォームとしての機能があります。OKB総研では、地域産業の新たな価値づくりを、ここFabCafe Nagoyaの取り組みを通じて積極的に進めてまいります。

一覧に戻る